愛新覚羅ゆうはんさんの、アルバム収録【龍珠~Ryujyu~】
度々つり革広告や雑誌の表紙でも目にすることが多い、
「愛新覚羅ゆうはん」さんというお名前。
一度見たら目から離れないような強さをいつも感じてました。
愛新覚羅(あいしんかくら)ゆうはんさんは、
黒龍江省ハルビン生まれの、
占い師/開運ライフスタイルアドバイザー/デザイナーさん。
ものすごい肩書きの方ですが、
実際よく調べてみるとテレビでは
風水師と紹介されていたり、恋愛運といえば
ゆうはんさんと呼ばれることもあったり、
著書も書き下ろしするし、イベントを企画し
人と人を繋げる交流の場を多く設けたりと
日々全国津々浦々マルチに走り回っていらっしゃいます。
さらに個人事業主ということでご自身で営業から企画から
全ての業務を行っていらっしゃるといいます。
この度はご縁あって、そんなスーパーアクティブなゆうはんさんの
初CD企画の制作にご一緒させて頂きました。
いただいた音源デモには、水の流れる環境音。
そして、喜怒哀楽が思い浮かぶようなドラマチックなヒーリングミュージック。
音楽に合わせて水の音も表情を変えて、雨が降ったり、
水滴を感じたり、海のうねりに巻き込まれたり。
さらに、音に添えられた、自然とともに命が巡るポエム調のストーリー。
ゆうはんさんご自身が朗読されるとのことで、
収録当日、ドキドキしながらスタジオでご挨拶させて頂きました。
↑なんともオーラのあるスタジオ!!士気が上がりまくります!!
「よろしくお願いいたします^^」
なんて優しく暖かみのある方なのでしょうか!
とても気さくで、明るくて元気で、
スタジオにゆうはんさんがやってきた瞬間に華やかになりました。
「ナレーションや朗読は初めてなので緊張しちゃいます〜…!」
とお話しする彼女は、
そんなことを微塵にも感じさせないくらいに笑顔が弾けるようで、
きっとご自身のことよりも、
周りの人たちへのご配慮を無意識的に
一番に考えていらっしゃる方なんだろうなぁと思います。
事実、収録ディレクターという大役で緊張していた私が、
ゆうはんさんと接するうちに身体の凝り固まった感覚が
ゆるりと解けていったのですから(笑)。
このお人柄や彼女の魅力を、どうマイクに当てていこうかな…。
そんなことを考えながら、風通しのよいお昼時、いよいよ収録ブースへ。
音源の一番最初が流れ…
寄せては返す波の音がコポコポ…とスタジオ中に反響していきます。
『暗闇の…』
ゆうはんさんの最初の一声で…
私は一気に音の中に引きずり込まれました。
ゆうはんさんの集中力と、想像力が凄まじいのです。
パツーン!と弾けるようにして、マイクの中に命が吹き込まれていきました。
スピーカーから爆音で聴いて、鳥肌がたつ私。
ゆうはんさんの優しい語りかけ、かつ、芯のある声に悶えてしまいました。
実は私は最初は知らなかったのですが…このストーリー、
ゆうはんさんご自身が音世界と一緒につむぎ下ろしていった、
完全書き下ろしのオリジナル文章なのです。
どおりで…脳内世界と唇の動きが一直線にリンクしているな…と納得しました。
よく、小説作家さんはご自身の作品を朗読するイベントなどを開催する、という話を聞きます。
以前、出版業界の方から、
「書き綴ったご本人がどんな感情でどんな思いで、ペン先を当てていったのか。
それはご本人の言葉で実際に朗読してもらうのが一番なんですよ。
世界観がダイレクトなので、臨場感があって面白いんだよね。」
というお話を伺ったことを思い出しました。
ゆうはんさんはまさに、
ご自身のお人柄と集中力と
パワー溢れるものを表現するのに
“リーディングCD”という手法は、ピッタリだったのです。
何度か収録を繰り返しながら、
ヘッドホンから流れる音量バランスを調整したり、
ご自身の声が実際のスピーカーからは
どう聴こえるかなどを実感して頂きました。
いざ、収録本番。
「ゆうはんさんは、ヘッドホンから広がる水の世界にリアルタイムに生きてください。
秒数や時間は気にしないでください。
読まなければならない量は原稿と文字で目視できるし全体を見渡せてしまいますが、
実際に読むひとつひとつの言葉は水に身を任せた時に、
“いまこの瞬間に言葉を発したいんだ”という衝動が出た時に、
ゆっくりと紡いでいきましょう!」
これだけお願いして収録は順調に進んでいきました。
すると、様々な奇跡が。
元々は何秒〜秒数の間にナレーションを入れよう…
といった大まかなイメージは作っていったのですが、
彼女の集中力と音の世界観が見事に融合したとき、
ゆうはんさんの声は途中からどこからともなく
音楽パートと一緒に歩みだしていったのです。
「(recを一旦)止めますか?」
「いや…このままいきましょう!」
コンソールブースではストップをかけず、彼女の声を見守りました。
すると、段落を読み終えると同時に
音楽がちょうどいいタイミングで次の展開へと奏で出したのです。
「ほえ〜!」
思わず立ち上がってガッツポーズする私。
「奇跡じゃー!奇跡が起きたぞー!」
コンソールブースは立会いメンバー一致で拍手喝采。
(数日雨が降らなかった畑に、めぐみの雨が降り出したようじゃった!)
まるで、先に用意していた音楽と波の世界が、
たったいま芽生えて生演奏をされていたかのように
ぴったりと朗読とシンクロして盛り上がっていったのです。
私は生ライブを見ているような身震いを覚えました。
まるでジャズセッションのライブステージのよう。
お互いの感情が一致したときに、
マンパワーでは表現しきれない展開を発揮するのです。
最初こそ音楽パートと朗読パートは
ハッキリ分けようといった考えがあったのですが、
収録の奇跡に立ち会って、
朗読と音の展開は全てのライブ展開に任せてみたい、と強く感じたのです。
喉の疲れや、集中力も考えて時折休憩も入れますか?と
収録チームからも優しいお気遣いを頂きましたが、
私とゆうはんさんは
「この状態で録っちゃったほうがいいかもしれない!」
と主張し、数時間かけて収録は続行。
こんな時、女はネバネバ粘り強し、なのかもしれませんね(笑)
クライマックス収録前の小休憩で、
ゆうはんさんの家系の話を伺いました。
母方の祖母家系が清国の最後の皇帝(ラストエンペラー)
愛新覚羅家の末裔なのだそうです。
スタジオで音楽クリエイターとゆうはんさんが
現場でご一緒するのもなかなかない経験。
そこで、地方に根付いた民謡音楽などに
ついてのお話で盛り上がりました。
ゆうはんさんから、シャーマンが紡ぐ歌声などが
今も歌い継がれているんですよというお話を伺いました。
アカペラで自然の大地を感じながら歌い紡ぐその独特のメロディーに、心が奪われました。
そんなお話をしていたら、プロデューサーさんが、
「最後にアカペラを入れようか!」
というアイディアを出してくださって、急遽私がブースに入ることに。
しかし、今日は発声も声出ししておらず、
音世界とゆうはんさんの声でお耳も心も喉もいっぱいになっている私…
なにが出せるんだろう…どんな声が出るんだろう…
そんなことを不安に思いながら、recボタンが回った合図が光りました。
私は目をつぶって、考えるのをやめました。
いまここで丸一日、スピーカーから全身に受けた永遠の音世界…。
この気持ちを、言葉じゃなくて、水の音に流してみよう。
シャーマンが大地いっぱいに願いを声に込めたように。
私は水の世界に私の願いを放出してみよう。
感情の赴くままに、そのままに、私の中から全てを送り返そう…。
『オオオオオオオオオオオ!!!!!!』
そうしたら、今までに出したことのない声とピッチ感とメロディが出てきました。
ポップスでもない、ドラマティックなメロディでもない。味わったことのない歌でした。
自分でもびっくり!!えー!これ、あたし!?私からこんな声が出るとはーー!!
全ての収録を終えて、ゆうはんさんと思わず固いハグを交わしました。
なんてパワー溢れる収録だったのでしょう。
浄化CDを制作するという立場で来た私自身が、
早速、私自身の殻を割ってしまったのですから(笑)
後日、スタジオにもう一度足を運んで、
編集現場に立ち会いました。
細かい微調整。それと私の歌も採用が決まったそうで、
エンジニアさんが深いリバーブをかけて下さいました。
ゆうはんさんと食事の場でお話をしたのですが、
ゆうはんさんにはとっても大きな夢があるのだそうです。
その夢を未来に叶えるべく、毎日をアグレッシブに動いているとのこと。
会話をする今現在の表情、目、言葉には、はるか数十年先に思い描いた夢がある。
だから、どれだけ寝不足でも、風邪を引いても、へっちゃらなくらい元気なんだ。
明るく元気で、ポジティブな言葉を発する彼女とスタジオで数時間一緒に過ごして、
私自身も強くなったような気持ちがありました。
自己肯定と、柔軟性と行動力。
ただただ会話をしたり彼女の発声を聴いているだけでも、
気づかされることがたくさんあります。
そんなゆうはんさんご本人だからこその、魂。声。リーディング。
お忙しい合間にも集中して仕上げたという書き下ろしのストーリー。
奇跡に恵まれた貴重な収録現場でのパワー。
余すことなく、ギュッとCDに閉じ込めました。
スタジオのエンジニアさんの繊細かつ大胆なバランスの魔法が凄いです。
スピリチュアルが好きな方も、そうでない方も、是非とも聴いて欲しい一枚です。
これから暑くなる時期ですが、そんな時期だからこそ
水の音を身体で感じるのはとてもいい効果があるんじゃないかなと思い、書き綴ってみました。
水は大切な存在。
そんな自然と水との交わりを美しく描いたヒーリングCDです。
長く語ってしまいましたが、貴重な現場にご一緒させてくださった
愛新覚羅ゆうはんさん、プロデューサーさんをはじめ現場の皆様、
本当にありがとうございました。
貴重な制作体験となりましたので語ってみました^^
私自身も、まだまだ熱量を持って頑張りますっ!!えいえいおー!!